水のないプールで揺らめく、少女たちの心の葛藤と解放の物語。

高校２年生の夏休み、体育教師の山本から特別補習としてプール掃除を指示されたココロとミク。
水の入っていないプールには、隣の野球部グラウンドから飛んできた砂が積もっている。
二人が嫌々ながらも掃除を始めると、同級生で水泳部のチヅルや、水泳部を引退した３年生のユイも加わる。
学校生活や恋愛、メイク・・・。
何気ない会話を交わすうちに、彼女たちの悩みが溢れ出し、それぞれの思いが交差していくー。

２０２０年のシネマカリテで大ヒットを記録した「アルプススタンドのはしの方」に続く、高校演劇リブート企画第２弾！

２０１９年当時・高校３年生の中田夢花が執筆した本作は、第４４回四国地区高等学校演劇研究大会での上演で文部科学大臣賞（最優秀賞）を受賞。
さらに『アルプススタンドのはしの方』に続く高校演劇リブート企画として、２０２１年に下北沢小劇場「劇」にて上演され大きな反響を呼び、この度の映画化が実現した。

本作のメガホンを執るのは、『リンダリンダリンダ』や『天然コケッコー』、今年１月公開の『カラオケ行こ！』など、青春映画というジャンルで数多くの傑作を世に送り出してきた山下敦弘監督。

物語の中心となる少女たちを演じるのは、ココロ役に濱尾咲綺、ミク役に仲吉玲亜、チヅル役に清田みくり、ユイ役に花岡すみれ、野球部のマネージャー・リンカ役に三浦理奈という新進気鋭の女優たち。
そして体育教師・山本役には、〈ゲスの極み乙女〉のメンバーとしてミュージシャン活動を続けながら、近年は演技派女優としての地位も確立させたさとうほなみが扮する。

また、本作の劇伴を手掛けたスカート・澤部渡による主題歌「波のない夏」にはゲストボーカルとしてadieu(上白石萌歌)が参加。

それぞれに悩みを抱える少女たちの揺れる心と向き合い丁寧に紡いだ珠玉の青春物語が、舞台からスクリーンへ、そして日本中へ広がってゆくー。